植物のふるえから生まれたメロディー《植物文様》をガムランが奏でる!藤枝守CD「ガムラン曼荼羅」20枚限定発売。特別付録として冊子「藤枝守の55のアフォリズム」(非売品)をセットにお届けします

¥2,800

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植物の「生の軌跡」から生みだされた《植物文様》、
ガムランという有機的な組織体に対して「曼荼羅」という図像イメージや
「陰陽」といった二元性を与えることによって、
象徴作用のなかでどのようなガムラン体験が導かれるのか、
《ガムラン曼荼羅》によって試みています。
     
この20年くらい、植物による作曲を続けています。
葉や茎に電極をつけ、そこから得られる電位変化のデータをもとに
音楽的に読み換えるという手法により《植物文様》という
作曲シリーズを展開してきました (藤枝守さん)
              
「ガムラン曼荼羅」は、2020年11月19、20日に
トーキョーコンサーツラボで初演された。
会場となるフロア全体の真ん中に舞台がつくられ、
その舞台の周辺に客席が円環的に設けられた。
まず、ゴングが舞台中央に据えられ、そのゴングを四方から取り囲むように
一対のサロン、ボナン、ジュングロンが置かれると、
円環的なガムランの曼荼羅ができあがったのである。

全体は8つの楽曲(piece I〜VIII)による組曲として構成されている。
そして、八つのフレーズがひとつの楽曲をかたちづくり、
入れ子構造になっている。それぞれの楽曲は、
かならず最初のフレーズに戻って演奏を終了し、
さらに最初の楽曲を繰り返してから組曲全体が終了する。
《ガムラン曼荼羅》の個々の楽曲では、あらかじめ設定された持続ユニットのなかで
さまざまなメロディック・パターンが重なり合い、変化していく。
この持続ユニットは、ジョン・ケージの平方根形式の影響であり、
また、 限定したパターンを徹底した組み合わせる手法は、
ソル・ルウィットの「ウォール・ドローイング」の影響による。

メロディック・パターンの生成にあたっては、
植物の電位変化のデータを変換した《植物文様》シリーズの手法が用いられているが、
その電位変化のデータは、福岡市の香椎宮の御神木である「綾杉」から
採取されている。
         
演奏はParaguna Group (パラグナ・グループ)
  インドネシアのガムランというと、バリ島や中部ジャワのものが有名ですが、
  スンダ人の住むジャワ島西部(下記地図中Sunda)にも、
  スンダ独特の音楽文化が花開いています。
  「パラグナ・グループ」は1985年結成。
  スンダのガムラン・ドゥグンとトゥンバン・スンダを演奏するグループです。
  各種コンサートやイベントに参加しながら、
  東京を拠点に活動を続けています。
    (公式ホームページ http://www.paraguna.com/ より)
           
  今回、このアルバム「ガムラン曼荼羅」を限定20枚
  特別販売させていただくことになりました。
  そして藤枝守さんから特別付録として
  藤枝さんの音楽観を55のコトバから知ることのできる冊子
  「藤枝守の55のアフォリズム」(非売品 64P)を
ご提供いただきました。セットでお送りします。
               
          
  藤枝守さんプロフィール
    カリフォルニア大学サンディエゴ校音楽学部博士課程修了。
    博士号(Ph.D.)を取得。
    湯浅譲二やモートン・フェルドマンらに師事。
    植物の電位変化データに基づく『植物文様』を展開。
    著書に『[増補]響きの考古学』、『響きの生態系』など。
    CDにはTZADIK(ツァディク)から『The Night Chant』などの
    3枚のアルバムやサラ・ケイヒルのピアノによる『Patterns of Plants』、
    砂原悟による『クラヴィコードの植物文様』、
    西山まりえによる『ルネサンスの植物文様』、
    パラグナ・グループによる『ガムラン曼荼羅』など多数。
   『甕の音なひ』、『織・曼荼羅』、モノオペラ『八雲の向日葵』などの
    舞台作品も手がける。
    2022年に福岡ガムラン・フェスティバルを開催。
    23年5月には自由学園明日館にて「両界ガムラン曼荼羅」を開催。
    8月に「サントリーホール・サマーフェスティバル」にて
    (ピアノとガムランのためのコンチェルトno.2)が初演、
    9月にメルボルンでの「Astra」コンサートで「Patterns of Plants」の公演。
    2020年まで九州大学大学院芸術研究院教授。
現在、九州大学名誉教授。
喜界島サンゴ礁科学研究所特別研究員